膿皮症とスキンケア(湿疹の再発をいかに防ぐか)

膿皮症は犬でもっとも発生しやすい皮膚感染症のひとつです。

特に夏の時期は患者さんの数が増えます。そのひとつとしてスキンケアの重要性が最近言われています。

まず「膿皮症」について簡単にお話しすると、皮膚の感染症が原因で起きる皮膚炎です。

赤い湿疹や丸い輪郭のフケを伴った赤みができることが多いです。

膿皮症自体は、皮膚疾患の中では大変ポピュラーな疾患といえますが、その原因や背景については大変奥が深く、様々要因について慎重に考えなければいけないとされています。

「なぜ、皮膚の細菌が増えてしまうのか?」

実は細菌感染といえども、それはどこからかやって来たバイ菌ではなく、ましてや他の犬から移された菌でもありません。ごく普通に犬の皮膚に存在する「常在菌」です。通常、常在菌は悪さをしませんが、皮膚のバリヤー機能や免疫力が低下した場合、皮膚コンディションが低下した場合などでは、特定の常在菌が増殖します。

さらにアトピー体質や脂漏症、皮膚分泌物の過剰などがあると、感染頻度が高まるとされています。

治療は抗生物質の投与を行うことが原則ですが、膿皮症は上述のように再発しやすい側面をもっている為、再発を繰り返す場合には、薬の投与をやめると再発してしまい、

その都度抗生剤の投与を繰り返すことになるので、注意が必要です。

そこで、重要となるのが「スキンケア」という考え方です。

女性の方はこの言葉にはなじみがあるのではないでしょうか?

お肌のコンディションを整え、維持するという概念です。しいてはそれが肌を守り、シミやくすみを防ぎ、張りを維持してくれるというものですね

今、その概念が犬にも重要視されてきています。発症する前に予防する(ケアする)という考え方です。「プロアクティブ」といったりもしますね。

 

でも、製品としてキチンとした信頼のおける成分でなくては意味がありません!

 

細菌が増殖し膿皮症になってから治療をスタートするのではなく、細菌が増えないよう「スキンケア」という先手を打つことにより、皮膚のコンディションを維持していくということが大切です。

 

スキンケアシャンプーはそのために作られた製品ですが、日々の忙しい生活の中でシャンプーを実施するのは大変ですね。

もっと気軽に、簡単にスキンケアーしていただけるスプレータイプの製品「リバイオエピ」もあります。

このスプレーは抗菌薬や消毒薬ではありません。食品やデオドラント製品などにも使用されている「銀イオン」と、「ポリ-ε-リシン」という2成分で構成されており、エタノールフリーですからしみませんし、もちろん耐性菌発現の心配もいりません。

開発段階から、獣医師が携わって作られたものですので、信頼性も高いと言えます。

先日、皮膚科専門診療をしている「関口麻衣子先生」と外科手術を専門にされている「中島尚志先生」のセミナーでもこの「スキンケア」の重要性について詳しいお話を聞いたばかりです。

手軽なスプレータイプですから、長くケアを続けることを考えると非常にメリットがあります。今までにもたくさんの患者さんに使っていただいていますが、「フケが減った」「足舐めしなくなった」など、「膿皮症の湿疹が再発しにくくなった」など嬉しい声をたくさんいただいています。

皮膚のコンディションを整えたい!再発性の膿皮症に悩んでいる!皮膚病ではないけど犬用のスキンケアに良い物が欲しい!という方に「リバイオエピ」をおすすめいたします。

当院では、スキンケアシャンプー、静菌スプレー、サプリメント等を皮膚の状態を総合的に判断しその子にあったスキンケア−や薬用シャンプーをご提案しています。

※ この膿皮症、犬の皮膚疾患としては、大変ポピュラーな疾患ですが、奥が深い疾患です。治りにくいor再発を繰り返すワンチャンは、その背後に様々な要因が隠れていることがあります。

アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎・食物アレルギー)

内分泌ホルモン疾患(甲状腺機能低下症・副腎皮質機能亢進症、(クッシング)

耐性菌の発現などです。

時に、裏に隠れている疾患をあぶり出すことも必要になってきます。     武内どうぶつ病院