★犬の「酔い止め薬」セレニアと「車酔い対策」★

セレニア(cerenia)は犬の酔い止めとしても認可されたお薬です。

セレニアは、一般的な制吐剤として診療・治療でも用いられ、錠剤と注射剤とがありますが、

「酔い止め」として処方されるのは「錠剤」となります。

成分名は「クエン酸マロピタント」といい、嘔吐を非常に効果的に消失させ、かつ予防効果も合わせ持つお薬です。

 

話は脱線しますが、抗がん剤治療中の嘔吐予防にも用いられます。(当院でも良く使われます)麻酔前投与薬や猫へ使用も報告されています。

セレニアはFDAの承認をうけており、日本以外の世界でも広く使用されているお薬です。

車酔いを防いでくれますので、ご家族と一緒のドライブを楽しむことが

できると思います(もちろん、効き方に個体差はあります)

「車酔い」症状としては、嘔吐、過度のよだれ、興奮などがあり、個体差が大きいです。

 

★「車酔い対策」としての工夫は以下の様なものがあります★

●車に乗せる前には食事を控える、または少量にして現地に着いてから、お食事をさせるとよいでしょう。

●ドライブの間に、1〜2時間おきに休憩をとるとよいでしょう。

●車内の温度を少し低めにしてあげるとよいでしょう(ハァハァしてくると、体温が上がりがちです)

●ゆっくり、安全運転をこころがけましょう。

●犬用の「酔い止め薬」を上手に使うのも1つの手です。

 

犬用の「酔い止め薬」セレニアは、出発の少なくとも1時間前には飲ませておきます。

持続性のあるお薬ですので、1日1回の投与です。日帰りドライブでしたら、1回で大丈夫ですね。

お泊まりの場合には帰りの分のお薬を同じように出発一時間前までには飲ませておきましょう。

 

また、準備として、万が一嘔吐してしまった場合を考え、座席にシートやペットシーツを敷いておいたりして、汚さないようにしておくと良いでしょう。

秋はドライブシーズンですし、夏と比べて熱中症のリスクも下がりますので、よいドライブを愛犬と楽しむよい季節かと思います。

 

セレニアは、体重によって、お薬のサイズが異なります。

また、動物用医薬品すなわちサプリメントやハーブの類と違って「処方薬」となりますので、

診察が必要になるお薬となりますので、ご希望の方はご相談ください。

 

さいたま市大宮区 武内どうぶつ病院